アツシ、一時退席。
リョウコさん
お茶持ってくるか?
シャッチョ
あーすいません。
リョウコさん
うん。
リョウコさん、一時退席。
シャッチョとシオリちゃん、レシピ本を読んでいる。
シャッチョ
私もこれ大好き。いいよねぇ。
ほんとだいっぱいあるね、改めてこう見ると。
シオリちゃん
うんうん、なんかびっくりました。
いや、少ないとは思ってなかったけど…。
シャッチョ
漬物でこんなに…。すごいね。
シオリちゃん
そうそう(笑)
シャッチョ
わぁ…。
えーいやすごい、そっか。
シオリちゃん
(笑)
シャッチョ
十人分。
シオリちゃん
うんうん。
シャッチョ
五十人分(笑)
シオリちゃん
ふふふ。
シャッチョ
一樽だって、南蛮漬け二十人分。
ページをめくる音が続く。
ふすまが開く音。
リョウコさんが戻ってくる。
リョウコさん
若かったんだの。
今だばさ、みんなに逆らってこれでいくって、ちょっと言えないと思う。
若かったんだべね。
お茶を注ぐ音。
リョウコさん
静かな旦那様で、大きい声出すことないでしょ。
シャッチョ
出さないですねぇ。
一同
(笑)
シャッチョ
家でもこのぐらいの感じで、ゆっくりしゃべります(笑)
リョウコさん
喧嘩することない?
シャッチョ
うーん、喧嘩疲れるので(笑)
そこまで行かないようにしたり、諦めたりしてます。
アツシ、戻ってくる。
シャッチョ
厚史くんおっきい声出すことないよね
アツシ
出せ、ない。
一同
(笑)
アツシ
体がもう、なんか(笑)
そう、常に少ないエネルギーでしゃべろうってなっちゃうね。
シャッチョ
よくアカペラやってたね(笑)
アツシ
ね、なんか、そういう時は出る(笑)
カラオケとか。でもすぐガサガサなる。
シャッチョ
そうね。
リョウコさん
あぁ、お茶あるんだの。
アツシ
あ、全然。あの、ちょっと塩気あっておいしいです。
シャッチョ
うん、いろんな味があって美味しい。
リョウコさん
春になれば、これから忙しくなる、と思わない?
アツシ
うん、思います。
リョウコさん
やっぱりな、冬、雪あるうちは、なんとなくゆっくりできるんだよ。
アツシ
なんか、雪降ってるから、しょうがないね、みたいな気持ちになる(笑)
リョウコさん
これで、雪ないとこの人、年中忙しいんだべなと思って。
アツシ
あぁーそうですね。
リョウコさん
ぜんぜん雪ねば年中畑でもなんでもできればな、年中忙しんでね。
可哀想だなと思って(笑)
シャッチョ
そうなんだよなぁ(笑)
アツシ
なんかこう、そうですよね。 いや東京とか行けば、冬、都会の方出れば、雪なくて歩くの楽しいんですよね。 でも多分、ずっと雪がある場所にいるから、きっと楽しいんだろうなって。
リョウコさん
うん。んだよの。
ずっとそういうサイクルでこう生活してきてるから、やっぱり。
シャッチョ
言い訳できなくなるんですよね。
リョウコさん
うんうん。
シャッチョ
向こうで過ごせば。こっちにいれば今りんごやってるし、雨降れば「雨降ってるし休むか」って。すごいルンルンで休む。
向こうだと別に雨も雪も関係なく、仕事はなんかしなきゃいけないみたいな気持ちになって、ずっと休めないなぁみたいなのはあって。
りんごをやって初めて気づいたかもしれないですね。
やんなくても、いいんだ、みたいなことに。
リョウコさん
うん。
シャッチョ
やんなくてもいいのにやってたんだってことに、りんごをやってて気づいたかもしれない。
リョウコさん
まぁ、それぞれの生き方だけどもな。でも、私はこういう生活が合ってるっていうのか。心地よい生活っていうのか。