アツシ
うーん…。なんか。個人的に思うことなんすけど、大体ろくでもないことするのって男なんですよね(笑)
一同
(笑)
リョウコさん
男の人いればこう、キリッとしまって頼りになるけど、 ここも男の人入りたい人何人もあったの、あかつきの会でも。料理も手伝うしってことだけども私が、お、男いらないって(笑)
一同
(笑)
リョウコさん
それ、やっぱりな、プライドもあるし、二、三回来る分にはいいけど、ずっと居るとなればね、それなりにこう、気遣わねばダメだし。 全体にこう、なんか、ゴタゴタするような感じして、ここが女だけでやってるんだって。
アツシ
たぶん、それがいいんじゃないかなとは思ったりします、たぶん…。
男ってこう頭で考えたりとか、自分が思い描いてる理想とか、そういう物語に生きてしまうところがあると、思ってて。
リョウコさん
うん。
アツシ
その、だから、そうですよね。空を眺めるとか。野菜が植わっててこれ美味しそうだなとか、普通に料理したりとか。なんかこう、生活から、離れてしまうっていうか、なんですかね、生き物って言ったらあれですけど。まぁ自分も例外ではないので、そこは気をつけないとなって思いながら、やるんですけど。
リョウコさん
ふふふ。
アツシ
だから、うん、不思議ですよね。
いや、別に一概にこう性別でどうのこうのっていう話ではないとは思うんですけど。肌感覚として、そういうろくでもないとこあるなぁって。
リョウコさん
それはそれで、男の人、普通の家庭ではやっぱり男の人がいて女の人がいて子供たちがいてって、それが正常な家庭で。私はほら、 あの、夫が外から入った人で。だから、こうちょっと普通の家とは違うんだけども。
アツシ
はい。
リョウコさん
やっぱり、父親を戦死で早く亡くしてるとこで、 男がいないばダメだっていう頭が、家庭には父親が絶対必要だっていうのがこびりついてるんだよね。
それで、うちの夫は外から来た人だとこで散々好き勝手なことしてくれて(笑)
アツシ
(笑)
リョウコさん
自分のもう、遊び第一で。
「いらないべ」って親に言われたこともあるし、本人も「ここの家にはいられないはんで、わぁ別によそで暮らすはんで」って、なんも言わないで土地買ってきたんで、家建てる土地で。
そういう人であったけど、やっぱりいないばダメだと思うんだよな。
アツシ
あぁ。
リョウコさん
父親がない家庭っていうのはダメだっていうのがこびりついてしまって、何がなんでもこの人に居てもらう、ここの家に必要な人と思って。それから、ここの家にいてもらうためには、って頭が上がらない、なんでも言うとおりになってもう、逆らわないで。そういう意味では、普通の家庭よりちょっと変わってるかもわかんない。
んで今の、こう年いってくれば、なんでも言う通りになって逆らわないし喧嘩もしないし、そうしてきたおかげで、今、私の言う通りになってくれる(笑)
アツシ
時間、時間をかけて、こう、仕込んできたわけですね(笑)
リョウコさん
うん、だから、いがったんだなと思って(笑)
まんずさ、お金は入れてくれないし、飲むし、鍛冶町、 夜の酒場が好きで。んで好き勝手なことしてた人だけど、それが年いけばできなくなるっきゃね。
他の人に訊けば「どうせ年いけば飲みにいかれなくなるっきゃ」って言われて、この人に限ってそれはないと思ったっけやっぱり、まあ病気で体も言うこときかなくなるし。そしたらやっぱり私の思う通りになってくれて、あぁよかったと(笑)
アツシ
ひと安心…(笑)
リョウコさん
だから、家庭にはやっぱりどういう状態でも男の人が必要だっていうのは、どう言うんだべね…。
父親がないはんでそう思い込んだんだかもわかんないけど。それから子供たち何しようが怒るわけでもないし。 可愛がるのは可愛がってるけども、責任もないんだよね。
そういっても、父親が必要だと思って。
アツシ
あー。うーん…。なんなんすかね…。
リョウコさん
まぁ家庭はいろんなあれがあるけどもやっぱり、男の人がいて女の人がいて子供たちは育つっていう。
だから、子供はもう、 三人欲しい、絶対三人作ると思って。子供がいないばこの人と一緒に暮らしていけないと思って、だから、三人作ったんです。
なんもしなかった人だけども子供たち本当に「お父さんお父さん」ってお父さん好きで今はさ、すごい腹立つくらい、大事にしてくれる。
おかしいもんだね(笑)
一同
(笑)
リョウコさん
「この人あんたたちさなにしてけだ」って言いたくなるけども。
言わないけどね(笑)
好き、なんだいね、やっぱりね。父親が言わない分、私がガミガミ言うからやっぱり、何も言わないでどっととこう居る人が好きなんだかどうだか、今すごい父親孝行だの、どれもみんな。
アツシ
どれもみんな(笑)
一同
(笑)
アツシ
でもへぇー。何もしない…。
いや、なんなんすかね、不思議ですね。「ナンニモシナイをするよ」って言うと、結構人来るんですね、なんか興味持って来てくれて。
リョウコさん
うんうん。
アツシ
やっぱりこう、何にもしてないで、なんかこうどしっと構えてる人見ると、「あ、いいな」って思うんすよ。
シャッチョ
不思議だよね。
アツシ
不思議なんだよね。
リョウコさん
なんか、目的があればやっぱり、その時にはこれやるとかっていうなんかあれば、なんもしないってもうな。純粋にできない。
アツシ
うんうん。
リョウコさん
なんも。
アツシ
はい。
リョウコさん
その時になんもこう目的がないばやっぱり、ぼやっとしていられる。
アツシ
うーん。
リョウコさん
だから、今二人で野球見てるんだけど私はあの長い時間こう黙って見てるっちゅうのはできない。なんかかんかもうこちゃこちゃこちゃこちゃ、やってて。
せば「うるさい」って(笑)
一同
(笑)
リョウコさん
「黙って見てればいい」って。
うちの人はもうぴたっと座ればもうそれきりだはんでの。地蔵さま、地蔵さまみたいで(笑)
だから「周り動くのかちゃまし」って言うんだけども。やっぱりなかなかできないの。だから野球やだ、長くてやだの。面白いけども長くて。
アツシ
そうなんですね(笑)